日時

目的地

所在地

2008年3月25日

若須岳(564.1m) 

越前市若須町・越前町熊谷

 行動日程

若須岳登山口12:40〜13:10第1ベンチ13:10〜13:40第3ベンチ13:50〜14:00林道に合流14:00〜14:10若須岳頂上14:30〜越前自然歩道を歩く〜林道に合流〜登山道分岐15:30〜16:30登山道入口  歩行時間 上り:1時間20分

 参考資料

地図:国土地理院2万5千分1地形図:糠[北西] 

地理院地図によるルートマップ

注:この地図はおおよそのルートをトレースしたもので、正確ではありません。

wakasudake01.jpg若須岳の登山口へは、武生から越前海岸の米ノのほうに向かう。登山道入口は白山地区の二階堂にある。左記写真の案内板のところを集落の中に入って行き、100mくらい進んだところが登山道入口だ。この案内板は越前自然歩道の説明板なのだが、かなり年季が入ったものであり、殆ど字が読めなくなっている。

 

 

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若須岳遊歩道入口と書かれた案内板。頂上まで3kmとなっていた。ここに車1、2台くらいはとめられるスペースがあり、ここに車を置かせてもらった。


 

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登山道は素晴らしく広く、快適だ。最初は檜が植林された暗い中を通っていくが、しばらくすると雑木林となり、明るい尾根を登っていくことになる。途中には4台のベンチも設置されていた。右記写真は1番目のベンチ。

   

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すぐに第2ベンチが現れると、若須岳の頂上が望めるようになる。頂上のすぐ下を走る林道も確認することができた。


 

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写真を撮りながらゆっくり歩いたので、第3ベンチあたりで歩き出してから1時間が過ぎてしまった。ここで、一息入れることにした。雑木が生い茂り、展望はあまりよくないが、ここら辺からは梢越しに日野山も見えた。第3ベンチから少し勾配がきつくなるが、10分もすると第4のベンチが現れるとすぐに、林道(越前西部2号線)にぶつかる。右記写真では解かりづらいが、林道を50mほど歩き、正面に見える急勾配の階段を登っていくことになる。林道上には少し雪が残っていた。


 

wakasudake06.jpg林道から10分も行くと、若須岳頂上に到着する。頂上は広場になっており、東屋も置かれているが、東屋もかなり年季が入ったもののようで、椅子が壊れていた。また、頂上付近にアルミ製の案内板もあったが、殆ど字が消えて見えなくなっていた。しかし、残された痕跡をよく見ると、若須岳から城山(地元の人はジョウザン、クリヤ(厨)ジョウザンと呼んでいるそうだ)まで登山道が伸びており、これも越前自然歩道の一部のようだ。この日は天気がよく、頂上からは360度の展望が楽しめたが、遠くに見える白山や日本海はかなりかすんで、ぼんやりしていた。


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若須岳564mの表示板もあったが、こちらもかなり古く、何とか読める程度。


 

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頂上からの展望。左写真のはるか向こうに横たわるのは白山連峰。右写真の手前の山は鬼が岳。その後ろの雪をかぶった山は部子山だと思われる。

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南のほうには敦賀半島の立石岬も望めた。右写真は丹生山地の山々。中央のピラミッド型の山が城山。若須岳から4kmほどであり、1時間半も見ておけば十分に縦走が可能だろう。ただし、林道を歩くことになる。若須岳では1日の山行きとしては物足りないだろうから、城山を縦走して戻ってくれば、丸一日楽しめそうだ。殆どの人は車で林道を走って、簡単に2山を征服するようだが。

 

wakasudake12.jpg若須岳から西尾根に登山道が伸びており、これが元の越前自然歩道だと思われた。まだ、時間があったのでそこを進んでみることにした。しばらく行くと、ベンチとゴミ箱が2箇所ほど設置してあり、登山道というよりは手軽に歩けるハイキングコースとして整備されていたことが窺える。レトロなゴミ箱が年代を物語る。現在では、ゴミの持ち帰りが原則となっており、ハイキングコースや登山道にゴミ箱が設置されることはないが、2、30年前まではこのようなゴミ箱が一杯になっているのをよく見かけたものだ。だから、やはりここら辺りの遊歩道も昭和45年前後に整備されたものと推察していいようだ。越前西部2号線の工事は昭和49年頃から昭和60年まで行われていたということだから、越前自然歩道が出来上がって間もなく、林道工事が始まったことになる。 

wakasudake13.jpg越前自然歩道は最初はそれほど藪もなく、軽快に歩けたが、徐々に藪がひどくなって行き、若須岳頂上から4、500m進んだところで、右記写真の状態になり、歩行困難となった。無理すれば行けただろうが、今日は時間もなく、ここで歩行を断念することにした。後で地図を確認したところ、この道は尾根上に伸びているが、後2kmも行けば、どこかで少し下を走る林道(越前西部2号線)にぶつかっていると思われる。今後の確認が必要だが、遊歩道は林道に細切れに寸断されてしまっているのではないだろうか。だから、もしもう一度藪を切り開いたとしても、若須岳から城山に至るルートは何度も林道に下りたり、また遊歩道に上り返したりを繰り返すことになり、快適な遊歩道が復活するとは思えない。だから、残念ながら、このまま誰も歩く人がないまま、消滅を待つしかないのかもしれない。永平寺から吉峰寺に至る尾根道(祖跡コース)も新しくできた林道に何か所か寸断されているものの、林道とは途中からルートが異なるため、何とか登山道として生き残っているが、ここは遊歩道と林道のルートがほぼ重なっており、存続は難しいだろう。また、二階堂町の説明板にも書いてあったが、越前自然歩道のルートは殆どが民有地であり、その権利関係からも存続が難しかったのかもしれない。北の国見岳あたりから始まる丹生山地には縦横無尽に林道が走り、立派な舗装道路となっているところもあるが、それほど利用する人が多いとも思えない。越前海岸沿いの舗装された林道などは観光道路としての利用も考慮されていたようで、展望台などを設置してあるところもあるが、雑草が伸び放題に伸び、殆ど使われないまま放置されているのが現状だ。

 

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登山道を若須岳のほうに戻ると、林道に下りる道らしきものがあったので行ってみることにした。すると、案の定左記写真のところに出てきた。ここら辺の林道にはかなり雪が残っているところもあり、普通タイヤを履いた車が一台恐る恐る残雪の上を城山のほうに向かって上がって行った。山菜取りか何かだと思われる。城山のほうに行ってみたかったが、遅くなってしまうので、やむなく逆のほうに進む。林道の途中にはもう一か所若須岳のほうに上がっていく遊歩道があった。林道工事の時に、若須岳を中心に周回できるコースとして整備されたのだろうが、殆ど歩く人もないようで、藪っぽくなっていた。林道を20分も歩くと、先ほど二階堂から上がってきた登山道との分岐に至り、元来た道を戻って、登山口に降り立った。


 

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登る時には気がつかなかったが、途中に三角点があった。後で確認したところ、228.5mの三角点であるようだ。かなりのんびり歩いたので、降りも、登りと変わらず、1時間ほどもかかってしまった。


 

wakasudake16.jpg別の越前自然歩道・天城山への入口。二階堂町にあった案内板によれば、これも越前自然歩道で、天城山線2.8kmとなっていた。今日登った二階堂の登山口から1kmくらい行ったところだ。朝から登るなら、2山制覇も可能だろう。確かにここにもちゃんと越前自然歩道の表示があったが、鷹巣海岸から国見岳などを通って越前岬まで続く越前自然歩道との関係がよく解からない。本道ではなく、サブルートとして、ここら辺の遊歩道が整備されたのだろうか。左記写真の標識では矢印が道路の反対側を向いているが、地元の人に確認したところ、天城山に登るにはこの標識が立っているほうの小道を上がり、小さい神社脇の道を進んで行けばいいそうだ。若須岳は山の案内書にはほとんど載っていないが、登山道は整備されており、尾根を通る道は気持ちがよく、お勧めコースだ。若須岳では歩き足りないという人には城山や天城山と併せての山行もいいだろうし、白山地区(元は白山村だった)の町並みも一時代前のレトロな感じをもっており、そこを歩くのもいいかもしれない。白山神社があったが、かなり立派なもので、そちらも一見の価値がありそうだ。また、近くには金華山グリーンランドというのもあるようだ。それに越前海岸もそれほど遠くない。山を降りてから、地元の人(5、60代の男性)にお話をうかがったが、今日歩いた若須岳の登山道は地元の人が毎年夏頃に整備しているということなので、安心して歩けると思う。 

 

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