日時

目的地

所在地

2014年1月14日

大慈峰山(247m)

福井市田ノ谷町

 行動日程

大安禅寺駐車場12:20〜12:30古道入口12:30〜12:45林道出合12:45〜12:50奥の院駐車場12:50〜13:30田ノ谷町13:30〜13:35山門13:35〜14:20大安寺霊園14:20〜14:50大安禅寺駐車場

 参考資料

Web情報:国土地理院/基準点成果等閲覧サービス(三角点情報)

文献  :『福井県史』通史編1 原始・古代

 これまでの山行記録

 2011.4.7(大安寺峠)

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【地図の説明】 この地図はおおよそのルートをトレースしたもので、正確ではありませんので参考程度にとどめてください。最初はOpenStreetMapが表示されますが、地図の右上にあるボタンにポインターを持っていけば、「地理院地図」、「空中写真(航空写真)」に切り替えることができます。地図上の赤線が今回歩いたルートです。

≪注:赤枠で囲った写真にマウスポインターを当てると、ルート表示や説明が現れます。≫ 

大安禅寺は福井藩主松平家の菩提寺として有名だが、歴史はさらに古く、泰澄大師が創建した田谷寺が前身といわれている。田谷寺は往時は坊舎が48坊もあり、門前市をなすほど栄えたが、天正2年(1574年)に織田信長の越前侵攻に伴い、全山が焼失した。だから、1200有余年の歴史を持つことになる。泰澄大師は山岳修験の僧として有名で、大安禅寺周辺の峰々も修行の場として使われたのではないかと思われる。今も、お寺周辺の峰々には掘れた古道が多数残っている。今回その一部を歩いてきた。

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古道入口(階段)

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古道跡

車で大安禅寺の前を過ぎ、更に林道を上っていったが、雪が出てきたので、すぐに引き返し、大安禅寺前の大駐車場に車を停めさせてもらって歩くことに。林道を歩くこと10分弱で上記写真の古道入口に着く。階段を上がると、すぐに掘れた古道が現れる。古道は二本並行して走っており、付け替えられたようだ。そこを登っていくと15分ほどで林道に出た。この林道は大安禅寺から大安寺霊園を通って西郷林道につながっている林道だ。

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林道に出る

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大安寺峠(仮称)

今歩いてきた道は、昔は林道を横切り、まっすぐ大安寺峠(仮称)に登って行ったと思われるが、その道は今は消えており、少し林道を右に行ったところから分岐している林道を2、30mほど上がって行くことになる。昔はこの峠から更に柿谷峠に回り、柿谷や深谷に降りていったと思われる。

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林道の様子

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大安禅寺奥の院

出たところから5分ほど林道を登って行くと大安禅寺の奥の院に着く。奥の院は私が付けた仮称であり、この建物の正式名称は知らない。なお、奥の院があるピークに標高247mの表示があり、大安禅寺の裏山あたりを大慈峰山と呼んでいるようなので、ここでもこのピークを大慈峰山と呼ぶことにする。また、このすぐ近くにある大慈峰観音霊水という名称もそこから来ているのだと思う。

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奥の院駐車場

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東屋下から始まる古道跡

奥の院の駐車場に東屋がある。そこから下を覗き込むと、掘れた山道が見える。国土地理院地図に破線で描かれている道だ。夏場に来ると草がひどく、ほとんど道跡は解らないが、この時期だとはっきりと道跡が出ていた。昔は重要な道だったと思われ、新旧二本の道が通っていた。古いほうの道は深く掘れており、いかにも古道といった雰囲気だが、薮がひどく、新しい道を歩くことにした。

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古道の様子

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ぬかるんだ古道

新しいほうの道はしっかりした切り開きがあり、歩きやすい。大安禅寺の上あたりまで来たが、下を覗き込んでも密な竹薮でどこを歩いているのかはっきりしない。下に降りていく道がないか探したが見当たらない。仕方ないので、そのまま尾根筋を進んでいった。道跡はしっかりついていたが雪が消えて、ぬかるんだ道となったので、歩きにくくなってきた。道には猪が歩いた跡が無数にあった。実際、遠くで猪が走り去る姿が見えた。途中、四十谷町に下りていくと思われる道が分岐していたが、そのまま尾根筋を降りていくと、田ノ谷町のほうに降りていく道が分岐していたので、そちらを降りていくことにした。

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尾根筋から降りていく道

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田ノ谷町の街並み

滑りやすい急斜面を降りていくと、田ノ谷町の街並みが見えてきた。上から見た田ノ谷町は家が密集しており、谷あいの街並みにしては非常に都会的な感じを与える、遠い昔の門前町の名残だろうか。

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金網が行く手を阻む

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ここに出てくる

山際にまで降りてきたが金網があって、下りていけない。それで、金網に沿ってしばらく降りていくと、金網の切れ目があり、石段があったので、そこから下に降りることができた。

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大安禅寺山門

田ノ谷町中を通り、大安禅寺の山門のところまでやってきた。そのまま車を置いた駐車場に戻るつもりだったが、山門の横を覗き込んだら、上に登っていくような道が見えたので、そこを歩いてみることにした。実は以前からここに破線で道が描かれていることは解っていたし、小川の上に橋までか架かっていたので、ここから登っていくのだろうと、何度か探してみたが見つからなかった。崖のようなところなので、こんなところに道があるわけないだろうと、諦めていたのだが、ひょいと覗き込んだところ、崖のようなところに道のような切り口が見えたので、ようやく解ったのだ。薮があるときだとまったく解らなかっただろう。

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山門脇から始まる古道入口

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岩場の急登

道は最初、岩場のようなところを通っており、かなり歩きづらい。しかし、そこを過ぎれば緩やかな掘れた道となった。道跡はしっかりしており、最初は薮もなく歩きやすかったが、途中から倒木や薮がひどくなり、歩きにくくなってきた。

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掘れた古道

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ここに出てくる

途中に大安禅寺のほうに降りていくと思われる道が分岐していたが、そこはパスし、そのまま尾根筋にできた道を登って行った。途中、脇道に入ってしまい少し迷ったが、忠実に尾根筋を辿ると大安寺霊園の新しくできた駐車場に出てきた。ちょっと迷ったので時間が掛かったが山門から45分ほどだった。

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大安寺霊園駐車場から白山連峰を望む

出てきたところの駐車場から、白山連峰を拝むことができた。本峰のほうは前衛の浄法寺山に隠れて殆ど頭しか見えないが、別山のほうはよく見えた。

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出てきた駐車場

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大安寺霊園

帰りはそのまま林道を歩き、大安禅寺駐車場に戻った。今日歩いた道が修験の道かどうかはっきりはいえないが、山門近くの最初の岩場の急登にはそれらしい雰囲気があったのは確かだ。

 

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