日時 |
目的地 |
所在地 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2014年3月4日 |
鞍掛山(477.7m) |
小松市滝ヶ原町 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
行動日程 |
鶴ヶ滝入口(林道入口・駐車場)12:00〜12:20登山道入口11:50〜12:40一番目の尾根12:40〜12:45鶴ヶ滝・塔尾登山道分岐12:45〜12:55三童子・鞍掛山縦走路12:55〜13:10鞍掛山山頂13:40〜13:50後山13:50〜14:45鶴ヶ滝遊歩道入口14:45〜(滝見学)〜14:55鶴ヶ滝入口(林道入口・駐車場) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
参考資料 |
Web情報:国土地理院/基準点成果等閲覧サービス(三角点情報) 文献 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
これまでの山行記録 |
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≪注:赤枠で囲った写真にマウスポインターを当てると、ルート表示や説明が現れます。≫ 今年は山梨県では雪がひどく、甚大な被害が出たようだが、北陸地方の平野部は極端に雪が少ない。一週間ほど前に登った剱ヶ岳頂上にまだ40cmほどの雪があった。しかし、ここ数日暖かい日が続いたので雪解けが進んでいるだろうから、雪の状況が知りたくて、鞍掛山に登ることにした。鞍掛山は石川県内でもっとも人気のある山と言っても良いかもしれない。いつ行っても登山者に会わないことはない。
今回はまだ登ったことのない、鶴ヶ滝コースから登ることにした。鶴ヶ滝には一度来たことがあるのだが、感じが違っている。滝入口に立派な階段ができている。鶴ヶ滝入口に来ると標識があり、滝にはこの階段を上っていくようになっていたが、鞍掛山へは林道を進むよう指示されていた。ここには比較的大きな駐車スペースが確保されている。鶴ヶ滝には帰りによることにして、標識に従い、林道を進む。
このあたりの山は岩が露出しているところが多い。林道ののり面にも岩を削ったところが多く、赤っぽい岩がむき出しになっていた。このような固い岩盤だから、落差のある滝が生まれたようだ。また、鞍掛山のメインルートの登山口がある滝ヶ原町には石切り場があり、今でも石材が切り出されているというから、固い岩盤の地質なのだろう。林道は滝口のそばを通っており、上から眺められる。
林道は荒れておらず、車でも十分走れそうだが、入口に鎖があり、車は入ってこれない。そのためか、林道上に倒木が放置されたままになっていた。滝入口から20分ほどで鞍掛山の登山口に着いた。そこには橋があり、鞍掛山の標識が倒れていた。
橋を渡って登山道に入ると、すぐに白い杭があり、板小屋と書かれてあった。このあたりは昔は里山として頻繁に人が入っていたのだろう。そのためか、沢沿いに立派な道が続いていた。なお、この白い杭はこの辺の里山でよく見かける。かなり古いものだが、昔の里山の状況を少しでも残すように、名残の地名を表示したようだ。
しかし、その道も長くは続かず、沢を離れ、尾根に取り付くと、急な斜面を登っていくようになった。登山道にはずっとステップが切られていたから、登山道として新しく開発された道かと思ったが、途中に炭窯跡があったから、この尾根道も昔から使われていたようだ。登山道は特に急なところにはこまめにロープも張られていたが、それでも雪解けから間もない道は滑りやすかった。登りには思い出せなかったが、帰りに急斜面に設けられた質素な木製のステップを踏みしめていたら、過去に一度この道を歩いたことを思い出した。結局、そのときは鞍掛山から滝を見ようと、この道を降りてきたが、行けどもいけども行き着かないので、登り返すのが大変だと思い、途中で引き返していたのだった。そのことを思い出させるほどきつい道ということか。
傾斜が緩くなったと思ったら、上に尾根が見えてきた。尾根に着くと、そこには下に落ちてしまっているが、鞍掛山と書かれた標識があった。
ここから登山道はその尾根を跨ぎ、次の谷に下りていくようになっていたが、尾根筋にも薄い踏み跡があった。帰って地図を見てみたら、この尾根にも破線で道が描かれていたから、昔は道があったようだ。ここから登山道は山の斜面をトラバースして進んでいたが、斜面に出来た登山道の切れ込みが浅くなり、少々歩きにくいところがあった。谷に降りてくると、塔尾から上がってくる登山道に合流した。
しばらくは谷底の傾斜の緩い道だったが、途中から、また急斜面を登っていくようになった。このコースは距離はそれほどでないが、急登続きで、足が休まるところがない。また尾根に到達すると、そこは三童子から鞍掛山に至る縦走路がある尾根だった。
この縦走路からは、鞍掛山の山頂が見えてきた。後山の横を通って、道は一旦下りとなる。鞍部に着くと、避難小屋がある。そこから最後の急登をこなすと、山頂に着いた。
少し時間が遅かったせいか、山頂には誰もいなかった。また、山頂にはいくらか雪が残っているだろうと思ったが、まったく雪がなかった。一週間ほど前に登った剱ヶ岳には40cmほどの雪があったのだが、えらい違いだ。標高もそれほど変わらず、立地条件も同じようなものなのだが・・・。ここ数日気温が高く、晴れた日が続いたから消えてしまったのだろうか。展望を楽しんでいると、年配の女性の方が登ってこられた。避難小屋にも一人、登山者が休んでおられたから、やはり人気の山である。
山頂からは目の前に白山の雄姿が望めた。この日はいつも以上に白山が大きく感じられた。ここから見る白山もなかなかものである。
白山から左に目を移すと、そこにも白く輝く山があった。笈ヶ岳を主峰とする山々だ。
少し霞んではいるが、加賀平野も遠くまで見渡すことが出来た。日本海が見えているのだが、写真ではよく解らない。
帰りは後山に寄ることにした。新しく出来た加賀とのお新道が後山山頂から降りているのだが、歩く人が少ないのか、もう早くも登山道には笹が覆っていた。
登っていたときは気づかなかったが、帰り道に登山道脇に炭焼き窯跡が二箇所あるのを発見した。昔は人が頻繁に入り込む里山だったのだ。
林道のすぐ横に滝口があったので、上から覗き込んでみた。それほどの恐怖は感じなかったから、落差は10mちょっとと言うところか。滝口から少し行ったところの林道脇から遊歩道が降りていたので、そこを降りてみた。崖のようなところに造られた遊歩道はかなり急だ。足元に気をつけながら下りていくと、ちょっとした展望台のようなものがあり、そこから滝が眺められた。
展望台から滝を見ると、二条の水が流れ落ちており、それが鶴の羽のように見えるから、鶴ヶ滝となったのだろうか。
滝の落ち口は侵食されたのか、釜のように丸く削られていた。
反対岸に神社があったので、橋を渡っていってみると、不動明王が祀られていた。この滝は昔から大事にされてきたようだ。
帰り道、気になっていた黒谷峠から続く尾根筋の入口を確認しようと、山中温泉に向かう。黒谷橋はなかなかしゃれた橋だ。新しいトンネルが出来るまではこの橋を渡る道がメインルートだった。黒谷橋は、昭和10年に石橋となったそうだが、それまでは木橋で、橋から続く道は「那谷道」とも呼ばれ、峠を越えて那谷寺や小松に通じていたのである。
新四十九院トンネルを抜けたすぐのところを左折したところに、鶴仙渓の入口があり、そこを入ったすぐのところに東山神社に登っていく道が分岐している。そこを5分くらいで、東山神社に着く。そこから続く尾根筋に黒谷城址があったことになっている。ここからその尾根筋に取り付けるはずなので、探してみた。
すると、神社の左のほうに黒谷城址と書かれた白杭があるのを発見した。かなり朽ちており、古いもののようだ。かなり昔に一度発掘調査が行われたそうだ。そこからまっすぐ行ったところから、尾根が始まっており、ここから尾根に取り付くしかなさそうだが、道跡はまったくなく、薮がひどい。昔はここから尾根を辿れたのだろうが、今は踏み跡も見当たらない。東山神社とは別に右側に別の神社があった。その右側から薄い踏み跡があったので、少し進んでみたが、途中から谷のほうに降りていっていたので、やはり先ほどの場所から尾根に取り付くしかなさそうだ。しかし、薮がひどいので、もしこの尾根を歩くなら、ここから登っていくのではなく、黒谷峠のほうから降りてきたほうが良いという結論に達した。(以前、黒谷峠から反対側の尾根筋にある城址を歩いたときの記録は>>こちら)
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