日時 |
目的地 |
所在地 |
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2017年11月26日 |
無患子峠(仮称・約100m) 遣水観音山(402.2m) |
小松市原町/能美市仏大寺町 能美市仏大寺町/同市寺畠町 |
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行動日程 |
むくろじ隧道前(駐車地点)11:40~11:45無患子峠11:50~11:55送電線鉄塔11:55~12:00むくろじ隧道前 遣水観音山登山口12:15~12:35観音堂12:35~12:50山頂12:55~13:20登山口 |
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参考資料 |
Web情報:国土地理院/基準点成果等閲覧サービス(三角点情報) 文献 : |
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これまでの山行記録 |
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<<注:赤枠で囲った写真にマウスポインターを当てると、ルート表示や説明が現れます。>> しばらくぶりに峠に行ってみたいと思ったが、県内の近場の峠はほとんど歩き尽くした。めぼしい峠が思い浮かばない。それならばと隣の石川県に遠征することにした。以前、加賀低山徘徊部さんのブログに無患子トンネルの上に昔の掘れた峠道が残っているとの記事が載っていたのを思い出し、行ってみることに。
国道8号線から産業開発道路に入り、上八里町の交差点を右折。小松市から能美市に入り、無患子トンネルの寺畠口に向かう。無患子トンネルは比較的新しく、1999年11月完成となっている。
無患子トンネル寺畠口の手前に分岐があり、右のほうに入って行く道が旧道で、古いむくろじ隧道のほうに行けるようだ。しかし、今回は反対側の仏大寺側からむくろじ隧道にアプローチすることにした。
トンネルを抜け、仏大寺側へ。
道なりに少し進むと、山のほうに入っていく道があったので、そこを入っていくと、むくろじ隧道が現れた。
上記写真がむくろじ隧道。トンネル好きや廃墟好きにはちょっとは知れたトンネルらしい。このトンネルの下に新しい無患子トンネルができたので今はもう使われていない。扁額には漢字ではなく、ひらがなで「むくろじ」となっており、昭和8年の年号が入っていた。また、後で地元の人に聞いたところ、元々は手掘りのトンネルだったそうだ。しかし、今日はこのトンネルが目的ではない。
今日の目的はその古いむくろじ隧道の上にある峠だ。地元の人に聞いたところ、この峠には名前がないということなので、ここでは無患子峠としておく。なお、無患子は地名ではなく、木の種類、むくろじと読む。隧道の手前に駐車スペースがあったのでそこに車を置いたが、そこに「天然記念物無患子」と書かれた石碑があった。その横から登山道が上がっていっていたので、そこに大木があるようだ。むくろじ隧道という名前はそこから付けられたのだろう。ちなみに無患子の実は羽根つきの球として使われるそうだ。無患子の木に登って行く登山道は藪っぽかったので、敬遠した。
隧道口の横に上に登って行く道がある。それが昔の峠道だ。
峠道は巡視路として使われているので、草がなく歩きやすい。掘れた立派な峠道だ。
途中、送電線鉄塔に登っていく巡視路との分岐があり、そこからすぐに峠が見えてきた。歩いて5分もかからない内についてしまった。
標高100m、高低差40mほどの小さい峠だが、昔はよく使われていたようで、かなり深く掘れている。後で、大判焼きを焼いていたおじいちゃんに聞いたところ、こちら側の仏大寺には小学校がなく、山向こうの寺畠にあった小学校に通うのに使ったということだった。しかし、いくらご高齢とはいえ、そのおじいちゃんが小学生のころにはもうトンネルがあったはずなので、聞いてみたところ、工事か何かでトンネルが使えないとき、何度かこの峠道を歩いたそうである。反対側にもしっかりした道が下りていたが、少々藪っぽかったので降りていかなかった。
巡視路のほうが気になったので、そちらのほうを歩いて尾根にある鉄塔まで行ってみたが特に何もなかったので引き返す。
まだ時間があったので遣水観音山に回ってみることにした。仏大寺町を通り、山に入っていくと、霊水堂があった。かつて遣水山の観音堂に安置されていた木造の観音菩薩像は、白山開山の祖といわれる泰澄の作とも伝えられており、古くよりこの地は修験者たちによって信仰の山、霊地として知られていた。また、中世には「仏陀寺」という大伽藍が存在したといわれており、仏大寺という集落名もそこから来ているそうだ。
隣にある水汲み場にはペットボトルに水を汲んでいる人がたくさん居られた。ちょっと飲んでみたが、地下水だけあって一定温度を保っているようで、温かく感じた。味はよくわからない。
水汲み場の駐車場は水を汲みに来た人の車で一杯。その後もひっきりなしに車が入ってきていた。
登山口はすぐその脇にあった。最初から急登で、黒いプラ階段がまっすぐ続いていた。
登山道はよく整備されており、歩きやすい。プラ階段を登りきったところに、1合目の標識があった。この標識は頂上(10合目)まで作られていた。
急登は最初だけで、あとは気持ちのいい尾根道が続く。
ほぼ中間点には観音堂があった。扉は締まっている。
観音堂からも整備された尾根道が続く。
40分ほどで山頂に着いた。頂上には立派な展望台があり、先客が休憩中だった。
この日は天気が悪く、日本海が辛うじて視認できた程度。反対側の山々の眺めはすべて雲の中で全く見えなかった。この山だけ登るのはちょっと物足りないだろうが、展望はいいし、気持ちのいい尾根歩きなので、また来たくなる山だ。他の山と合わせて登りたい山だ。 |