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日時

目的地

所在地

2009年6月2日

越前自然歩道(畠中町~金毘羅山)

福井市畠中町~同)国山町~同)下一光町

 行動日程

金毘羅山登山口11:50~12:00小屋12:00~12:20稜線12:25~12:40金毘羅山山頂13:00~(五三郎尾根)~13:15(五三郎尾根側)登山口13:15~(林道歩き)~13:35越前西部4号線終点13:35~(林道歩き)~14:00林道枝道分岐14:00~(林道歩き)~14:20林道行き止まり14:20~(林道歩き)~14:30林道枝道分岐14:30~(林道歩き)~14:35登山口(五三郎尾根側)14:35~14:50金毘羅山山頂14:50~15:25金毘羅山登山口

 参考資料

地図:国土地理院2万5千分1地形図 越前蒲生(金沢)

地理院地図を全画面表示で開く

 

注:この地図はおおよそのルートをトレースしたもので、正確ではありません。なお、原則的に下から3番目に小さい縮尺の地図に合わせているため、他の縮尺ではルートと地図にずれが生じる場合があります。地図上の赤線が今回歩いたルートです。

越前自然歩道歩きもだいぶ進んできて、北部区間(鷹巣~越知山、福井運動公園~大芝山区間)で残っているのは、国見岳周辺の薮道と大芝山から金毘羅山の林道区間、そして畠中町から金毘羅山区間だけとなった。前者二つは薮がひどかったり、林道区間となっているから後回しにすることにして、今回は畠中町から国山町に至り、金毘羅山登山道を歩いて金毘羅山に登頂。更に、そこから南東に伸びる五三郎尾根を歩くことにした。金毘羅山には何度か登っているから、五三郎尾根を歩くのが今回のハイライトだ。この尾根道は最近殆ど歩かれておらず、廃道状態だ。2008年3月に調査した時もひどい薮で歩ける状況ではなかったので、場合によっては1時間近く薮漕ぎすることになるかもしれないし、最悪の場合歩き切れるかもどうかも心配だった。

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県道6号線と国山町に向う道の分岐点

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愛染寺の指標が目印

2008年の12月に武周ヶ池から畠中町区間を歩いているので、今回は畠中町(福井市畠中町)から出発することにした。越前自然歩道のルートマップを見ると畠中町に道標(粁程標)があったことになっているので、旧道あたりを探してみたが見当たらなかった。越前自然歩道は畠中町で県道6号線(福井四ヶ浦線)から離れ、国山町に向っている。国山町に上っていく道と県道の分岐点には愛染寺の道しるべがあるので、それを目標にすると良い。この辺りのルートは全て舗装道路となっているので、車で移動することにした。

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登山口手前の駐車場

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金毘羅山登山口

山の中の狭い車道を10分ほど上っていくと国山町に着く。集落内の細い道を通り、愛染寺を過ぎると、未舗装の林道(越前西部4号線)となり、更に山は深くなっていく。愛染寺から5分も進むと金毘羅山登山口の表示があるので、ここから登山道を歩くことになる。登山道入口の手前には車が4、5台置ける駐車場があるので、ここに車を停めさせてもらって歩くことにした。

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登山道は植林地の中を進んでいる

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壊れかけた小屋

登山道は歩く人が少ないのか、少し草がうるさいところがあるが、道幅は広くそれほど苦にならない。最初はなだらかな坂をまっすぐ登って行き、途中からつづら折に高度を稼ぐようになる。10分ほど歩いたところには壊れかけた小屋があった。登山道は殆どが植林された杉林で、展望は利かない。

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越前自然歩道のものと思われる指標

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同裏

小屋からすぐのところに道しるべが倒れていた。土中に刺さっていた部分が腐って倒れたようだ。この道しるべは越前自然歩道の安田町から西郷林道に上がっていく途中にあったものと全く同じであり、これも越前自然歩道の道しるべであることは間違いなさそうだ。越前自然歩道のルートマップではこの粁程標は記載されていないが、畠中町と金毘羅山に粁程標があったことになっており、その距離が4.2kmと記載されているから、この道しるべの表示と一致している。文字が消えかけているが『畠中まで(県道)3.0km』と記載されていたものと思われる。越前自然歩道の貴重な生き残り品だ。ちなみにこの日歩いた区間ではこのほかに越前自然歩道があったことを示すものは見当たらなかった。

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陽光差し込む登山道

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登山道はかなり広い

道は広く、ずっと幅2mくらいの道が続いていた。武周ヶ池や越知山あたりの越前自然歩道もこれくらいの道幅があったから、この登山道も越前自然歩道に指定された時に整備された可能性が高い。しかし、越知山周辺や鮎川の山際の道に見られたような簡易舗装された跡は見当たらなかった。

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稜線に達する

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西に延びる稜線

30分ほど歩くと、稜線に達する。この稜線の反対側に降りていけば下一光(五太子)のほうに出られるので、ここは峠といってもいいところだ。現に、地図上にも破線で下一光のほうに降りていく道が記載されている。下一光に降りていく古い道は一旦西側に伸びる稜線に進んでいるが、良く見るとその稜線上にはかすかな踏み跡が確認された。この日は気温が29度にも達する暑い一日だったが、ここには下から冷たい風が上がってきていて、汗がいっぺんに吹き飛んだ。ここで5分休憩し、再度歩き出す。

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稜線上の登山道

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下一光分岐

金毘羅山へはこの稜線を東に進む。ここからも広い立派な登山道が続いていたが、日が差し込むところでは高い草が成長し、腰の辺りまで伸びているところがあった。定期的な下草刈が行われていないとなると、夏場はかなり歩きにくいかもしれない。尾根道を10分ちょっと歩くと、二股になったところが現れた。右に行けば金毘羅山の頂上だが、左の道は地図にもガイドブックにも載っていない。しかし、2008年3月に雪の中を下一光から金毘羅山に登った際に、地元のおじいさんに話を伺ったところによれば、下一光から入って行った林道から、簡単に金毘羅山に登れると言っていたから、この道がそうではないかと思われる(ただし、確認はしていない)。

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下一光に降りる道

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頂上は目の前

その道をちょっと覗いたところ、草はひどかったが、踏み跡はちゃんとしていた。この分岐から南に向きを変えると頂上はすぐそこだ。この辺の杉は今までの植林されたものと違って、幹が太いから、金毘羅神社の杜として伐採が禁じられているのかもしれない。少なくとも樹齢100年は経っていると思われる杉が何本もあった。

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頂上にある金毘羅神社

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金毘羅神社脇にある三角点

金毘羅さんの社があるところは登山道より少し高くなっており、階段を何段か上っていくことになる。社の南側には三角点もあった。ここの三角点は三等で、点名:国山、標高:624.58m、所在地:福井市国山町98字金毘羅山3 となっている。昨年の残雪期に登った時には木々の葉っぱが茂っていなかったので、日本海などいくらか展望が利いたが、この時期になると全く展望は利かなかった。金毘羅神社(さん)は航海安全の神として尊崇されているが、この山も昔は日本海を航行する船の目印となった山だったそうで、その関係でこの山に金毘羅さんがあるのも納得できる。ちなみに福井県内には他にもいくつか金毘羅山と名の付くものがあるが、ここの金毘羅山が一番標高が高い。

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金毘羅山前の道が越前自然歩道

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登山道を塞ぐ木が伐採されている

軽い食事を摂り、20分ほど休んでいよいよ今日の最大の目的となる、五三郎尾根(金毘羅山の南東尾根)に踏み入ることにした。薮漕ぎを覚悟してきたが、前回来た時に登山道を塞いでいた倒木が片付けられていたので、最近人の手が入ったようだ。頂上辺りにも黄色いビニールテープで縄張りがしてあったから、林業関係者が何か作業をしたのかもしれない。しかし、整備したとしてもどうせ途中までだろうと覚悟し、歩を進める。

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薮のない登山道が続く

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頂上を少し降りた所から眺める福井市内

少し進んでみたが、そこにも薮がなく、普通のきれいな登山道が続いている。頂上から少し降りたところからようやく展望が少し開け、福井市街を望むことが出来た。足羽山と八幡山がうっすら浮かんでいた。

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気持ち良い尾根道が続く

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明るい植林地に出る

まっすぐに続く尾根道の脇には笹も出てきたが、最近刈ったようで道の上に笹はなかった。金毘羅山周辺は殆どが植林された杉林となっているが、この尾根道の一帯だけは伐採を免れたようで、雑木林となっている。10分ほど進んでいくとまた植林地となったが、最近伐採されたのか明るい空間が出来ていた。この辺りでは日が当たるため、少し草が目立ったが、それほど歩きにくいということはない。ここまでの状況を見れば、このまま下まで整備された登山道が続いている可能性が高くなってきた。

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倒れた杉が登山道を塞ぐ

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木の間越に国見岳が見える

一ヶ所だけ倒木があったが、それもたいしたことはなかった。この辺りからは金毘羅山のすぐ北に聳える国見岳を見渡すことが出来た。写真ではよく解からないが、風力発電の白いプロペラが間近に見えた。

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越前西部4号線に飛び出す

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登山道入口

そこから5分も歩くと、正面が開け、越前西部4号線に飛び出す。積雪期にこの林道を一度だけ歩いたことがある。その時は、ここら辺で昔の登山道と交わっているはずだと注意して歩いたのだが、ここに登山口があるのは全く気づかなかった。

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削られたのり面の上に付けられた登山道

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五三郎尾根を望む

林道を少しだけ大芝山のほう(東の方角)に進んでみたら、今歩いてきた五三郎尾根を見渡すことが出来た。まだまだ時間があるので、逆(西)に進み、林道工事がどこまで進んでいるのか確認することにした。越前西部4号線はまだ未完成で、途中で行き止まりになっているはずだ。

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越前西部4号線を北西に進む

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林道の上の稜線を登山道が走る

林道を進むと共に、道は新しくきれいになっていった。それもそのはず、毎年少しずつ工事は続けられているのだ。林道の上の稜線には、今歩いてきた尾根道が見えた。

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越知山、小六所山、六所山を望む

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昨年(H20年)にも工事が行われた

林道からは越知山、小六所山、六所山などが望めた。林道脇に真新しい表示があったので見てみたら、昨年(平成20年)9月に林道工事を行った時の表示だった。今でも工事は続けられているのだ。しかし、その表示から100mも行くと、林道は行き止まりになった。

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出来たばかりの林道

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林道行き止まり(ここから先は未開通)

林道に撒かれた砂利、林道脇の側溝やガードレールは昨年出来たばかりで、ピカピカだった。1年に100mしか工事が進まないのではまだまだ完成は先のようだ。それも毎年工事が行われているようではないようで、平成20年の工事の手前にあった表示は平成15年となっていたから、遅々として工事が進まないのも当然だ。国山町側の工事がどうなっているのか解からないが、Yahoo!の航空地図で見る限り、直線距離で2Kmほどはまだ未完成として残っているようだ。

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林道枝道分岐

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林道崩落

また金毘羅山に登り、同じ道を通って帰るのでは面白くないので、どこか迂回路がないか探していたら、国山町のほうに降りていく林道があったので、そこを進んでみた。

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林道行き止まり

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分岐

その林道は途中で二股になっており、その右側に進んでみたが行き止まりとなっていたので、再度二股に戻り左側の林道を歩いてみたが、その林道もすぐに行き止まりとなっていた。

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こちらの林道も行き止まり

仕方がないので、結局また金毘羅山に登り、同じ道を通って、車を置いた場所に戻った。

 

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愛染寺

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八王子神社

帰りに愛染寺に寄ってみたが古いお寺のようで、境内やお寺の周辺にはたくさんの石仏が並んでいた。それらと並んで、ここは真言宗のお寺なので山門脇には弘法大師らしい真新しい石仏も祀られていた。そのとなりには八王子という名前の神社もあった。福井県の嶺北地方では八王子神社というのは珍しいし、真言宗のお寺も少ない。この辺は海から近く、色んな文化が入ってきていた証拠だろう。その上、越前の中心部とは山ひとつ隔たっていたから、その影響も余り受けなかったと言うことになろう。

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国山町の集落内にあった案内板

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国山町集落

帰りに国山町の集落内を走っていたら、金毘羅山案内図があり、その横には越前西部4号線の指標があったから、ここが越前西部4号線の国山町側の基点となっているようだ。表示では延長13,225mとなっており、完成すればここから大芝山までこの道を通って車で行けることになる。また、この案内板によれば、この地点から金毘羅山西方の稜線を越えて、五太子側に降りていく林道も描かれていたから、通り抜け出来るようだ。

 

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