日時

目的地

所在地

2014年4月25日

六所山(698.3m)

小六所山(642m)

花立峠(約590m)

雀ヶ峠(約610m)

小六所峠(仮称・約550m)

越前町茗荷

越前町茗荷/梅浦

越前町茗荷/笈松

越前町茗荷/笈松/梅浦

越前町茗荷/梅浦

 行動日程

花立峠(駐車したところ)10:20〜10:21旧花立峠10:25〜10:45雀ヶ峠10:45〜10:50小六所峠10:50〜11:10小六所山11:30〜12:00六所山13:00〜小六所山〜小六所峠〜14:00雀ヶ峠14:00〜14:20花立峠(駐車したところ)

 参考資料

Web情報:国土地理院/基準点成果等閲覧サービス(三角点情報)

文献  :

 これまでの山行記録

 2009.5.202013.2.14

地図を全画面表示で見る

【地図の説明】 この地図はおおよそのルートをトレースしたもので、正確ではありませんので参考程度にとどめてください。最初はOpenStreetMapが表示されますが、地図の右上にあるボタンにポインターを持っていけば、「地理院地図」、「空中写真(航空写真)」に切り替えることができます。地図上の赤線が今回歩いたルートです。

≪注:赤枠で囲った写真にマウスポインターを当てると、ルート表示や説明が現れます。≫ 

小六所山から六所山への登山道が整備されたと言うので行ってみた。六所山は元越知山の別山で、聖観音が祀られていたが、明治期の神仏分離により、別山の役割を終え、現在は越知神社近くに遷された。なお、今年6月8日に地元有志により六所山山頂に祠が復元され、聖観音が安置された。越知山は泰澄大師の開山で、1300年の歴史を持っており、六所山や越知山の周りには参詣道や修験道(行者道)が多数見られる。それらの一部は登山道として復活され、今でも使われているが、薮に埋もれているところも多い。越知山から六所山をつなぐ尾根筋にも参詣道があり、一町(一丁、約109m)毎に石仏が置かれていた。その道も大部分が薮に埋もれ、歩けなくなっていたが、今回地元有志により、花立峠から六所山に至る尾根道が再整備され、歩けるようになった。ただし、この尾根道は30年前にこの一帯が「県民いこいの森」として整備されたときに造られた遊歩道が元であり、昔の参詣道のルートとは一部違っているようだ。

P4250001.jpg

花立峠

福井市殿下地区から茗荷に入り、花立峠を目指したが、道はかなり荒れていた。基幹林道越前西部3号線に合流したところが花立峠。ここにはバイオトイレや休憩舎がある。すでに一台車が止まっていた。ここから北に進めば越知山まですぐだが、今回は反対側に進む。

 

P4250005.jpg

花立峠から六所山を望む

P4250008.jpg

六所山に至る登山道入口

花立峠からは展望がよく、重畳と続く丹生山地から福井平野や日本海、更に今日行く六所山の眺めが良い。東屋の近くにあるぶなの森と書かれたところから登山道が始まる。

P4250009.jpg

旧花立峠

P4250013.jpg

旧花立峠の祠

数百m進むと小さな祠があり、多数の石仏や石碑が安置されている。ここが旧花立峠だ。登山道(参詣道)と十字に交わる道が茗荷と笈松を結ぶ峠道だった。ここにある石仏のいくつかは参詣道に一町ごとに置かれていた石仏である。ひとつだけ石仏の頭のところに、30丁と書かれてあるのが解ったが、他は読めなかった。先ほどの登山口から逆の尾根筋を進めば越知山だが、そこにも昔の参詣道が残っており、何体かの石仏があり、若い番号が振られている。しかし、この旧花立峠から先の参詣道には石仏が全く見当たらない。また、石仏が現れるのは六所山の山頂近くになってからである。林道工事でどこかに行ってしまったか、持ち去られてしまったようだ。

P4250018.jpg

旧花立峠(林道から峠を見る望む)

P4250021.jpg

登山道は一旦林道へ

旧花立峠のすぐ下に林道越前西部3号線が来ている。そこに降りていく道が茗荷に至る峠道だったと思われるが、林道から先の道は消失してしまっている。ここから尾根道をしばらく行くと再度林道越前西部3号線にぶつかり、一旦林道に降りるがすぐにまた尾根に取り付く道が出来ている。登山道はここから先も尾根筋を歩くが、古い地図を見ると、破線で描かれた古い道はここから尾根の北側を通っているから、ここからしばらくは古道ルートとは違っているようだ。

P4250027.jpg

明るい尾根道

P4250029.jpg

作業小屋

しばらく行くと、よく手入れされた、日当たりの良い植林地に出る。そこには作業小屋らしきものがある。ここから少し行くとしばらく尾根を外れるが、急斜面に出来た道をひと登りすると、また尾根筋に戻る。はっきりとした古道の跡は解らなかったが、このあたりで古道と合流しているはずだ。後は尾根道を歩くことになる。

P4250034.jpg

雀ヶ峠手前の登山道

P4250035.jpg

雀ヶ峠

花立峠から30分弱で、雀ヶ峠(すずかとうげ)に着く。ここからの日本海の眺めは最高だ。ここには南のほうからも道が上がって来ている。悠久ロマンの森から登って来る道だ。ここからはこれから行く小六所山の展望も良い。

P4250037.jpg

雀ヶ峠から眺めた小六所山

P4250046.jpg

小六所峠(仮称)

雀ヶ峠から小六所山の途中の鞍部に峠がある。名称は不明(仮称:小六所峠)だが、笈松から六所山に登るときに通った峠だったようだ。後日(5月10日)、この峠道を歩いてみたがしっかりした道跡が残っていた。越知山から六所山の参詣道はこの峠から尾根道ではなくこの峠道を使っていたと思われるがはっきりしたことは解らない。この峠道はこの後、昔の六所山登山道あたりを通って、六所山に至ったようだ。

P4250049.jpg

小六所峠(仮称)

P4250060.jpg

小六所山手前の登山道

登山道は尾根筋を通っている。もうひとつ山の鞍部に下りると、そこからは急登となる。このコースは緩いアップダウンの連続で、急な登りはない。ここが一番の急登だ。

P4250065.jpg

小六所山山頂

その急登をこなすと、石仏のある山頂に飛び出す。小六所山の頂上だ。周りの木々が刈り払われ、随分展望が良くなっている。ここで、ボランティアでこの登山道の整備を行っておられるSさんにお会いした。登山道の整備状況、古道の状況等をお聞きする。ここからはSさんと一緒に六所山を目指した。

 

P4250068.jpg

登山道

P4250070.jpg

作業道が見えてくる(人物はSさん)

ここからもアップダウンの少ない歩きやすい道が続き、しばらく行くと下に作業道(林道)が見えてくる。このあたりからは越知山の展望が良い。

P4250073.jpg

作業道へ降りる

P4250076.jpg

作業道を歩く

登山道から作業道に降りる。以前この作業道は草がひどかったが、きれいに刈り払われていた。この作業道に降りると、また石仏が道の脇に現れる。一町毎に置かれた石仏だ。このあたりの石仏には50番台の番号が振られている。

P4250077.jpg

作業道から眺めた日本海

P4250079.jpg

登山道脇の石仏

日本海の眺めながら作業道を進んでいくと、登山道は再度山の中に入っていく。この登山道脇にも二体の石仏が見られた。Sさんが登山道整備のときに発見されたそうだ。

P4250081.jpg

登山道脇の石仏

だから、このあたりの登山道は昔の参詣道だったことになる。

 

P4250083.jpg

作業道から再度登山道へ

P4250084.jpg

六所山山頂の石仏

登山道は再度、作業道にぶつかり、しばらく作業道を進むと、五十八丁の石仏があり、ここから再度山道に入り、5分ほど登ると六所山の山頂に着く。

P4250087.jpg

祠を建てる工事中

P4250098.jpg

作業道脇にも石仏が

山頂に着くと、ちょうど12時、祠を復元する工事関係の人が休んでおられた。このレポートを書いている時点ではすでに工事は完成しており、6月8日に祠が担ぎ上げられ、聖観音が安置されたそうだ。帰りは少しルートを変え、作業道を歩いたが、その道の脇にも石仏が何体か祀られていた。ただし、これらの石仏は元の参詣道にあったものをそこに遷したようだ。

 

Back ホームへ

inserted by FC2 system